安渓鉄観音と土楼の旅(初日)

6月20日から22日まで、上海心也清茶社主催の「安渓鉄観音と土楼の旅」に参加させていただきました。

6月20日(土曜日)
朝7時に虹橋空港で待ち合わせ。
上海からアモイまでは飛行機で、そこからバスで泉州市安渓県龍涓郷へ。アモイの、椰子の木が茂るリゾート風の風景が、お茶の段々畑に変わってわくわく。途中、武夷山での旅行や高級茶芸師の試験でお世話になった徐老師が参加になり、とても嬉しくなりました。

ランチは龍涓郷の郷庁?郷役所?にて。郷長さんが出迎えて下さいました。地鶏のスープは勿論、お野菜もお米もとても美味しかったです。

再びバスに乗り、お茶農家が集まっているところに行きました。安渓県立茶葉専業合作社といって案渓県が2年間に限り、無料でお茶農家に場所を提供しているとのことで、看板にずらっとお茶屋さんの名前が書いてありました。
そこの集会所のようなところに評茶室がありました。本日出来たてほやほやの鉄観音や春茶を試飲しました。
夏茶は味が…と思っていたのですが、作りたての鉄観音ってとても香りが高いんですね!!美味しいなと思った本山や金観音を購入…茎がついたままの毛茶、頑張って茎を取ろうと思います。
「フランスのワイン畑に学ぼう」というプロパガンダが張ってあるところで記念撮影をしてから、自由行動。
目の前のお茶屋さんがお茶作りを見せてくれました。2階に上がっていいよ、と言われたので昇ったら、クーラーをガンガンにかけた部屋で、室内萎凋と揺青をしていました。ずらっと並んだ竹ザルが圧巻です。
まだホントはダメなんだけど、見せてあげるね、と下にちょっとだけ持って行き、ドラムのような殺青機に火を入れて実演してくれました。その後、機械で揉むほどの量ではなかったので、手で揉んで試飲…んー。青い。でも、気持ちが嬉しいから、美味しい。自由行動タイムアップ。集合場所に戻ったら…あら?誰も戻っていない。呼びに行ったはずの子も戻ってきません。他の参加者の子に、電話したら「今、お茶作りをしているのを見せてくれてるの!見とれてるの!!帰れない!!」…先生と一緒に、迎えに行きました。見とれるの、わかるわぁ。迎えに行った子がミイラ取りがミイラ状態になるのも。鉄観音の茶葉がくるんと丸まっている秘訣☆団揉を機械でやっていました。

後ろ髪をひかれる思いでバスに乗り、今夜の宿泊施設に…え?宿泊施設って…お茶の工場を視察に来る人用の、お部屋なの?

華祥苑という会社の有機茶園工場に泊まれる…すごいことです。
華祥苑の有機茶園は釣魚台国賓館という日本で言うところの迎賓館に鉄観音を提供し、07年に「泉州市農業龍頭企業」に選ばれ、「十佳最美生態茶園」と呼ばれる茶園なのです。え?茶園見に行っても良いんですか?皆で散策。空気が綺麗でした。どこまでも広がるお茶の段々畑に流れるクラシック。茶葉の成長に良いように、との配慮だそうです。
工場の敷地内には品種のサンプルの畑もありました。鉄観音、毛蟹、梅占、本山と黄金桂の5種類が植えてありました。

夜ご飯を食べた後、工場見学です。
工場長さんにいっぱいビールを勧められました。
こめかみとか、指先に心臓が移動したみたいにドキドキします(※酔っ払い)。

クーラーをかけた部屋で、室内萎凋と揺青をしていました。
温度・湿度計がありました。温度は20度、湿度は40%が丁度良いのだそうです。温度はいいけど、湿度は今日ちょっと高めだね、と工場長さんがおっしゃっていました。
揺青、工場長さんに「靴下を脱いでビニールシートの上にあがってやってみなよ」と言われました。ドジョウすくいとか踊ったらダメよね?(※発想が酔っ払い)。真面目にやっているのに、うまく茶葉が広がりません。難しい!!

部屋に戻る前に、皆でお茶を飲みました。
華祥苑の鉄観音、今日皆が買ったお茶や徐老師が持って来てくださった岩茶などを飲みました。
ここで福井先生から茶葉当てクイズ!
お茶の葉を見て、その特徴で茶葉を当てるのです。
「外れた人、徹夜でサンプルの畑で勉強ね」
皆で相談。そして、皆で外れたので(笑)仲良く徹夜でお勉強…せずに、22時頃に各自の部屋に戻って眠りにつきました。


安渓県立茶葉専業合作社での鉄観音試飲風景。


華祥苑社宿泊施設から眺めた景色。


見学途中で見かけた福建省農家の家。

寄稿byとおこ

心也清中国茶の体験コースに参加

体験コースの模様をブログに書いて欲しい、という素敵なお願いをされ、二つ返事でOKさせていただきました。今回の体験コースは既に心也清に通っている生徒の間で垂涎の的、偽名を使って申し込んじゃおうかしら、と冗談交じりにおっしゃる方がいるくらいの魅力的なものだったので、オブザーバーという形で参加できて、本当に嬉しかったです。

私が参加したのは、6月18日の午後の回です。
この回だけでも、20人以上が参加していました。大江先生と福井先生が二部屋に分かれて、1時間半の講座を行いました。

ウェルカムティの冷やした白牡丹を飲みながら、龍井茶のレクチャーを受けたあと、龍井の茶芸パフォーマンスを心也清が誇る高級茶芸師・小周と小孫が行いました。
大勢の人の前で、当然緊張しているのでしょうが、二人ともゆったり優雅に美しい茶芸を披露。鳳凰三点頭、見ていると簡単だけどやってみると難しいのよね…。

続いて、中国茶の分類の説明。6大銘茶と再加工茶のお話し。

最後は、黄金桂の淹れ方のレッスン。
先生のお手本の後、二人でペアになり、蓋碗でお茶を淹れます。
蓋碗の持ち方がわからない、わかっても熱い…しまった!一煎目を捨て忘れちゃった…という参加者の皆さまを見て、懐かしい気持ちになりました。私も、そうだったので。いえ、むしろもっとずっと不出来な生徒だったかもしれません。先生が簡単そうにやってらっしゃることが、全然出来なくて。お湯の扱いすら上手に出来なくて。でも、いつもすごく楽しかった。

「一番最後に、何か質問はありますか?」という先生の声に「ライチ紅茶の分類はなんでしょうか?(答えは再加工茶)」、「水出しに向くお茶はなんですか?(答えはどのようなお茶でも。但し、抽出時間は長め、香りは少なくなります)」「茶葉1gはどれくらいですか?(答え:天秤で実際に碧螺春と黄金桂を量ってお見せする)」といった質問が出ました。

ふと時計を見たら1時間半、あっという間でした。

参加者の皆さまに、お土産が配られました。
黄金桂50g、110ccの蓋碗で10回分。
水出しも美味しい季節ですが、熱いお湯で淹れた時ならではの香りも素晴らしい。
皆さまはどちらで淹れるのでしょうか。
どちらがお好みでしょうか。


参加者のために用意した茶席。


中国茶体験講座講義中風景。