中級茶芸師資格試験講座開催情報に関する訂正

6/24日より開催される「07年中級茶芸師資格試験集中講座」について、担当講師の変更がありましたので訂正させていただきます。
ご迷惑をかけまして申し訳ございません。

誤:
講師紹介
童 啓慶 先生  
浙江大学茶学学科元教授、元学科長。「童派」と称される中国茶芸流派の創始者であり、中国ナンバーワンと言われている中国茶藝専門家。中国国際茶文化研究会顧問。浙江茶葉学会副理事長。

劉 栩   先生
農業部農産品品質検査センター、中国農業科学院茶葉研究所副研究員、茶葉審評専門家。

正:
講師紹介
童 啓慶 先生  
浙江大学茶学学科元教授、元学科長。「童派」と称される中国茶芸流派の創始者であり、中国ナンバーワンと言われている中国茶藝専門家。中国国際茶文化研究会顧問。浙江茶葉学会副理事長。

兪永明 先生
中国農業科学院茶葉研究所研究員、元副所長。中国茶葉協会秘書長、中国農業部農作物品種審定会茶葉専門委員会主任など多数の重要職を歴任。「2006年中国茶葉技能職業コンテスト大会」専門家審判委員会主任。

中級茶芸師資格受験講座聴講規則について

07年中級茶芸師資格受験講座は予定通りに6月24日から開講されることになります。
受講者33人のご参加になっていますので、効率よく、よりよい環境の中で講義を進めていくために、下記通りの聴講規則を守るように皆様によろしくお願い申し上げます。

1.講義中は、携帯電話を使用しないでください。
2.講義中は、ビデオやカメラによる撮影をご遠慮ください。
3.質問は、質疑時間に行ってください。
4.座席は先着順に着席するようにお願いします。
5.休憩時間中に茶室の周りに影響を与えないように行動をなるべく静かにしてください。

短い講義期間なので、集中して勉強できるように皆様にご協力お願い致します。

中級茶芸師技能試験要綱(参考)

技能試験は、受験参加者が、本受験講座で習った複数種類の茶芸の中から、指定された茶芸種類でその茶芸の手前を演技するとこになります。
技能試験の試験要綱は下記掲載の通りになります。聴講時のご参考にしてください。

項番  採点項目        採点基準
01  茶葉識別    1.6大種類中国茶の中に指定された複数種類品種の茶葉を識別
    (20点)     できる 
           2.識別できない品種の数に応じて減点する

02  礼儀・教養   1.落ち着いた動作、表情(微笑み)、礼儀正しい坐姿、立姿
    (10点)   2.影響力があり、生き生きとした表現方法
           3.礼儀作法、美しい所作
           4.身だしなみを整える

03  茶・茶器・水  1.道具の用意と配置(不揃いの場合、減点になる)
    の選定    2.水温適宜(適宜でない場合、減点になる)
    (15点)  3.茶葉/茶器取り合わせの合理性(合わない場合、減点になる)

04  茶芸手前    1.音楽との組み合わせが適宜
    (40点)    2.注ぎ方が正しく流暢
            3.茶席の配置が合理かつ美しい
            4.所作が自然で美しい
            5.動作が滑らかで、途切れなく適切
            6.お茶を出す時の所作と、言葉の美しさと礼儀

05  茶湯品質   1.茶葉の色、香、味が充分に適切に引き出している
    (10点)  2.茶湯の香りが高くなく、味が薄い(1点減点)
          3.茶湯が濁り、茶葉が浮かんでいる(2点減点)

06  茶菓子配り   1.トレーを用いての茶菓子運び
    (5点)   2.茶菓子が適量
           3.茶菓子取り合わせにおいてのいろどりと食感のバランス

抹茶サロン(第2回) “ 椅子に腰掛けて抹茶をいただく”

今回はちょっと趣向を変えて、椅子に腰掛けて日本の伝統茶を楽しんで
 いただきたいとおもいます。
  
* 日時 7月14日(土)
     午前の部 10:30~11:30
     午後の部 13:30~14:30

・開始時間に遅れますと入席できませんので
開始10分前までに控室にお集まりください。

* 会場 心也清茶社

* 客数 午前の部 6名
     午後の部 6名

* 会費 50元(お一人様)

* お問合せ先 心也清茶社(大江まで)

心也清関連記事がSupercity誌に掲載

5月中に上海心也清茶社が中国で発行されている日本語フリーマガジン 「SUPERCITY」 誌から取材を受けました。その結果として、6月号の「SUPERCITY」姉妹誌「PLUS」に「中国で資格をゲット」とのタイトルで掲載されました。
この記事の中に、中国茶の評茶員資格と茶芸師資格について心也清の中国茶講座などが紹介され、さらに日本で活躍されている心也清卒業生の事例も書かれています。

「PLUS」をオンラインで閲覧するには、 こちら をクリックしてください。

中国茶中級茶芸師集中講座募集締め切り

心也清茶社で、来る6月24日から開催を予定している本年第一回の中級茶芸師集中講座の募集が、先週末を持ちまして、円満に締め切りました。
開催回数がまだ少ないことと、有名先生による講義であることもあり、日本とシンガポールからの応募者を含め、32人の講座参加者を募集しました。
心也清茶社は中級茶芸師受験講座を予定通りに開催することにしています。

銘茶(太平猴魁)のふる里を訪ねて(その二)

「猴坑」は、戸数10数戸の小さい村であり、主に茶葉の生産・販売をしている村です。紹介によりますと、06年の茶葉販売で得た収入は400万元を超え、一人当たり6万元の計算になり、黄山市の最も裕福の村になっています。これは全部、「太平猴魁」のお陰です。

確か、村の周りを眺めてみましたら、全部山でして、村には平地が殆ど無く、お茶以外に栽培できる適切な農産物が思い当たりませんでした。農家は全て山の凸凹のところに立てられて、茶木もかなり急な山の斜面に植えられています。


農家裏の山に茶木が栽培されています             


農家の製茶工場(部屋)に置かれている製茶道具

私達が、「猴坑」についたら早速、農家訪問を始めました。紹介されたわけでもないため、不安を抱えながら、適当に数軒の農家に声をかけて、家に入らせていただきました。この村の全ての農家が「太平猴魁」を作っていますのでどの家にも「太平猴魁」の製作道具が揃っています。初めてこんなに身近に、「太平猴魁」特徴のひとつの、茶葉表面にプレスされた「網印」を作り出す農家現役使用中の「太平猴魁」製作道具を触れることができました。この道具は、一枚板の上に一枚の網戸をかぶり、さらに一回りサイズの大きい網戸をかぶるようなものでした。茶葉は、一枚ずつ重ならないように二枚の網戸の間に敷かれてから、手動ローラーで網戸を往復にプレスして茶葉に「網印」を加えます。せっかくのチャンスということで、熱心な農家に使い方も詳しく説明してもらいました。


「太平猴魁」の「網印」を作り出す道具


表の網戸を開けた時


二枚の網戸共に開けた場合


板だけの時


「太平猴魁」茶葉上の「網印」(かすかに見えますか?)

続いて方さんという方の家を訪ねた時に、ちょうど取り立ての茶葉を使って、「猴魁」ならず「魁尖」(同じ品種の茶木ですが、摘み取り時期や製法の違いによって作られた当地の緑茶)を作るところでした。話が弾んで、方さんが昨年に香港で開催された「国際銘茶展覧会」に出展して金賞を受賞した時に証書を見せてくれました。偶然にも方さんから「太平猴魁」を仕入れているお客さんの中に私の知人もいまして、早速、「猴坑」から電話で挨拶をして状況を説明したら、向こうをびっくりさせました。こういうこともあって、名刺などを交換して、来年に新茶サンプルを送ってもらうことにしました。


取立ての「魁尖」用生葉と受賞証書


方さんとの写真

そうこうしているうちに、2時間近くが経ち、もう下山の時間になりました。
村民達と別れてから、再び同じ車に乗り、恐ろしい帰路に立ちました。下山途中に一度対向車が来て、こっちの車がやむを得ずに数百メートルほどバックをしたこともありましたが、最終的には無事に下山することが出来ました。もう夕方になったため、すぐに船に乗り継いで自分で船を運転しながら(当然、本当の運転手がそばにいました!)村から出ました。


下山途中に振り返ってみた村(険しい山の斜面では沢山の茶木が植えられています)

この後は全て順調で、忘れられない、愉しい一日を終えました。

銘茶(太平猴魁)のふる里を訪ねて(その一)

 5月のゴールデンウイークに、念願の中国十大銘茶の1つ「太平猴魁」の原産地である猴坑を訪ねて来ました。
 昨年、黄山周辺のキーマン紅茶への旅をしていた時に、何度か「太平猴魁」に出会いましたが、やはり原産地へ行ってみたいという気持ちがこの1年強くなってきました。
 「太平猴魁」の原産地は、安徽省黄山市黄山区新明郷三合村というところで、中国政府の行政指定村であり、かつ原産地認定の公式認定がなされ、「太平猴魁」は商品ブランドとして保護されています。
 今回訪ねたのは、原産地の三合村の中心部と原産地中の原産地とも言える「猴坑」という村民組(自然村)でした。
 5月4日の早朝、上海から「申・蘇・浙・皖」の四省(上海の別称・江蘇省・浙江省・安徽省)に跨る高速に乗り、450キロを約6時間で走り黄山市の太平湖にたどり着きました。


ホテルから眺めた太平湖             


遠くから見た宿泊ホテル

広大な太平湖を望むホテルに宿をとったのですが、その晩、ホテルの従業員数人に三合村への道路事情や村のことなどを尋ねましたら「へえーっ!」とか「道が険しいヨ!」「船に乗り継がねばならないヨ!」などと言われました。
 ということがあって、5月5日は、少々不安を抱えながら地図を頼りに80キロ先の三合村に向かって出発したのでした。
 広い道で1時間ほど走り、三合村専用の、川沿いの細い分岐路に着きました。その細い道に入ってさらに20分ほど走行して、やがて船着場が見えてきました。


三合村への専用道路             


沿路の風景

 途中、崖崩れで不通の道路を迂回したりしてやっとたどり着いた船着場に内心ホッとしました。


三合村行きの船着場             


綺麗な水面

 船の出発時刻が長く、とても待ってはいられないということになり、個人経営の船主に交渉して船を出してもらうことになりました。
 ジーゼルエンジン付きの船は川幅数十メートルの川面を快適に走り、そして山あいの峡谷の景色はすばらしく観光気分に酔いしれた船旅でした。


川の中を船が走行した時             


船から前方を眺めた風景

 やがて四方を山に囲まれている三合村の中心部に到着しました。静かな川の流れ、落ち着いた村の雰囲気は都会の喧騒からは遮断された独特の懐かしさを体感しました。


三合村がかすかに見えました             


三合村の船着場

 船主の家に招待され奥さんの心づくしの「ご当地料理」(中華なべで炊いたご飯、自家製野菜料理の数々、その他「山珍湖味」など)が卓上に沢山並べられ、どれも美味しくいただき一同大満足でした。


遠くからみた船主の家             


安徽でよく見かけた「徽州建築」

 食事後船主が段取りしてくださった軽型ワゴン車でいよいよ「猴坑」に向かって出発しました。
 猴坑への山道は、最近舗装されたばかりらしく、路面の状態は悪くはないのですが道に慣れた運転手は、ハイスピードで時々警察用のサイレンを流しながら細い山道を右に左にカーブを切って走って行くのです。
 対向車が来たらどうなるのでしょうか?崖っぷちをカーブする時の怖さは寿命の縮む思いでした。後ろの座席の人たちは急カーブの時、後輪がちゃんと道路に乗っていないのではないか?
 ひそひそばなしも運転手には聞こえない様子。乗客全員がドキドキハラハラしながら、やっと猴坑にたどり着いた時は安堵感に胸をなでおろしながら、よろよろと車を降りた次第でした。


「猴坑」入り口の建物(お茶工場)             


山の斜面に立てられた村の風景