心也清第四回中級評茶員試験終了

 昨日(12月25日)、心也清茶社第四回公認中級評茶員の資格検定試験が無事に終了しました。
 中級評茶員の資格検定試験は杭州にある浙江大学茶学系にて行われ、心也清茶社からは総勢20名の方が参加しました。
 検定試験は筆記試験と実技試験に分れ、それぞれ午前と午後に実施されました。
 試験終了後、浙江大学茶学系から検定試験講義に参加した方にコース修了証書が交付されました。
 試験参加者の皆様は、2ヶ月間において週一回に浙江大学茶学系の先生の指導の下で猛勉強をしてきました。そのためか試験後、皆様の微笑みからは検定試験合格の自信が覗かれています。
 検定試験の結果発表は一ヵ月後に予定されています。

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 筆記試験風景                      実技試験風景その一

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 実技試験風景その二                 試験後のご挨拶

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 修了証書の交付                    浙江大の先生と別れの挨拶

試験当日について

昨日、お疲れ様でした。
25日朝七時にローソンの向かい側で集合します。六時四十分前後に
心也清が開いてるので、トイレなどをどうぞご利用ください。
お昼は大学のお弁当を取りたい方は、当日の朝、私にお教えください。
お弁当を持参の方は香辛料など入ってる刺激のある物を避けてください。
実技の試験時に茶葉は紅茶ですけど、サンプルとまったく同じ物とは限らないので、
コメントなどを良く理解した上で暗記したほうがいいと思います。昨日の試験と同じように
三杯香のやり方が分れば、どんな茶を出しでも怖くない、怖くない。
皆さん、この期間に十分頑張ってたから、自信を持って、試験を迎えましょう。

宜興の旅(その二)--工藝美術大師徐秀堂

 今回宜興を訪問する重点の一つは、名高い中国工芸美術大師徐秀堂が主催している「長楽弘陶荘」を見学することでした。
 徐秀堂大師は、現在中国紫砂界で健在している7人の中国工藝美術大師の一人であり、優秀な作品もさることながら理論や学識などの面においても代表的な存在になっています。
 実は、私は徐秀堂大師のファンであり、趣味上、仕事上よく大師が書いた紫砂の名著「中国紫砂」を参考にしています。今回のチャンスで再度大師に会えて、しかも持参して行った「中国紫砂」にサインしていただき、本当に嬉しかった。
 中国茶関連の仕事をしている以上、紫砂をもっと知らなければならないと思い、今回の徐大師から頂いたサインが今後の紫砂勉強の励みにもなったと思います。
 いつか大師の作品を一つでもコレクトできればいいなあーと思いつづも、やはり手が届かないところにあります。まず明日から頑張っていこうと自分に励みます。

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徐秀堂大師との写真                  徐秀堂大師にサインをしていただく時

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徐秀堂大師がサインした「中国紫砂」と名刺    徐秀堂大師が書斎で仕事中

宜興の旅(その一)--龍窯

 先日、再度紫砂の故郷宜興行くチャンスがありまして、ずっと念願だった龍窯を見学したことが出来ました。
 龍窯と言うのは、紫砂製品を焼くために使われる釜のことで、丘の斜面を利用して作られた長い昇竜のような釜です。私が見た龍窯は、いまでも利用されているため生きている化石といわれている「前墅龍窯」です。お陰さまで普段入る事のできない龍窯の中まで入れて、最後まで登ったことが出来て、本当に貴重な経験でした。
 幾つかの写真を掲載して龍窯について簡単に紹介させていただきます。
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龍窯の外形その一
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龍窯の外形その二(松木は燃料)
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龍窯の外形その三(龍身の拡大写真)

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龍窯の外形その四(龍頭--煙突)

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龍窯の内壁(本当に鱗に見えますね)

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龍窯内部突き当たりの様子

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龍鱗の目その一(釜に火を入れる穴)

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龍鱗の目その二(点火後に穴を泥で塞ぐ--龍身
の拡大写真で確認できる)

中国茶中級評茶員講座風景(実技操作練習)

心也清茶社2005年第二回中国茶中級評茶員講座の実技操作編の講義が12月15日に行われました。
その講義中の風景を反映した幾つかの写真を以下に掲載させていただきます。
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茶湯の味を見ている風景          
      
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浙江大学の顧先生が実技演じ中(お茶の入れ方)

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茶葉を審査している風景   

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浙江大学龔教授が講義中

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茶殻を審査している風景 

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浙江大学の顧先生が講義中

中級評茶員講座からの知らせ:中級評茶員実技操作手順

心也清茶社中級評茶員講座
受講者の皆様

中級評茶員実技操作の要領をまとめましたので以下の通りに練習してください。

準備:天平の目盛を調整して“3”にあわせて置く
手順:
①缶をあける
②茶葉を出す
③揺盤する(ヤオヤオして攪拌する)
④3gの茶葉を量って杯子に入れる
⑤上記③と④をもう一度繰り返す
⑥タイマーを3分にセットしてから湯を杯子に入れる
⑦3分が経過したら茶湯をあける
⑧香りを嗅ぐ
⑨湯色を見る
⑩もう一度香りを嗅ぐ
⑪味を味わう
⑫香りを嗅ぐ
⑬碗をパッドの外に出す
⑭茶殻を指で全部かきだす(水を杯子に入れて、茶殻と一緒に出すでもよい)
⑮水をパッドに入れて茶殻の状態を見る
⑯バケツに茶殻と茶湯を捨てて、片付ける。

中級評茶員試験講座知らせ: パスポート番号確認(大江)

関係者の皆様

 試験受験者資格の確認及び資格証書発行のため、今週木曜日
の講義において再度皆さんのパスポート番号を確認したいと
思いますので、正確なパスポート番号を控えって、心也清茶社
が持っているデータと照合して下さい。宜しくお願いします。

中国茶の簡単紹介文(大江)

 今日は何を書くか悩んでいる所です。
  
 このブログの使い方はよく分っていない事なので一つファイルでもアップしてみようと思いました。思いつきのファイルは今年の夏に上海日本人学校の生徒達に中国茶を紹介するために書いた簡単な文書です。
 ところで、色々やってみた結果、このブログでのファイルアップは条件付きであることがやっと分りました。ファイル拡張子が.docのようなものはだめでした。
 せっかくここまで来ましたので一層の事、その文章を張ってみるようにしました。
 もしそのワードファイルの文書がほしい方がいれば「心也清」が運営している別のフォーラムにアクセスして下さい。

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中国茶の紹介
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一、茶樹について
茶樹は多年生の常緑樹である。
植物分類系統ではツバキ科に属している。
原産地は中国西南地区である。

二、最初にお茶を飲んだのは
人類はいつからお茶を飲むようになったかは確定できないが、最初にお茶を飲んだのは、一般的に神農氏であると言われている。西暦200年末ごろに書かれた「神農本草経」によれば、中国の伝説上の帝王で、漢方薬の神様と伝えられる神農氏が、四千年も前の昔、色々な薬草を探しているうちに毒にあたり、茶を喫してこれを癒したとあり、最初は薬として用いられていたようです。その後、茶の葉を煮たり、蒸したりして不老長寿の仙薬として飲まれました。

三、日本茶の由来
日本にお茶を飲む習慣が伝わったのは、奈良時代の遣唐使や、中国に留学していた僧たちによってもたらされたと考えられている。
日本に茶が植えられたのは、平安時代の初め、804年に唐に渡り、仏教を学んだ最澄が、茶の種子を持ち帰り、比叡山のふもと(現在の滋賀県坂本)に植えたのが始まりと言われている。
お茶が日本での普及は、平安時代末に中国の宋時代に中国に渡った僧の中に、栄西禅師の貢献が大きかった。その宋の時代の茶は、現在の抹茶とほぼ同じもので、精巧な道具を使用して、茶を点てる作法も出来ていた。
これらの茶や道具を宋から持ち帰った栄西は、京都・栂尾高山寺の僧に茶の実を贈った。この土地の土壌が茶の木の生育に適したことから、上質な茶採れるようになった。以後、宇治や静岡など日本全国へと広がるようになった。

四、中国茶の種類
 製法によって7種類に分けられている。
1.緑茶: 龍井、碧螺春、安吉白茶、六安瓜片、太平
2.白茶: 白毫银针 白牡丹(福建省のみが産地と言っていい)
3.黄茶: 蒙頂黄芽、黄大茶
4.青茶: 別称烏龍茶。産地の違いにより
  1) 福建閩北烏龍(岩茶とも呼ばれ、大紅袍が代表)
  2) 福建閩南烏龍(鉄観音が代表)、
  3) 広東烏龍(鳳凰単欉)、
  4) 台湾烏龍(凍頂烏龍)などがある。
5.紅茶: 製茶方法の違いで
  1) 小種紅茶、
  2) 工夫紅茶(滇紅工夫、祁門工夫等)、
  3) 紅砕茶(主にインド、スリランカなどで大量生産)。
6.黒茶: 普洱茶
7.再加工茶:ジャスミン茶、茶飲料など

五、茶器の紹介
 茶盤(ちゃばん) 紫砂急須(しさきゅうす) 蓋碗(がいわん)
 公道杯(茶海)  茶漉し器         茶杯(ちゃはい)
 茶匙(ちゃし)  茶則(ちゃそく)     茶通(ちゃつう)
茶鋏(ちゃばさみ)茶荷(ちゃに)     茶漏(ちゃろう)
茶托(ちゃたく) 茶巾

武夷岩茶の成長環境(写真付)

 岩茶と言ったら武夷岩茶のことですが、武夷岩茶にはその茶の独特の味と香りがあり、いわゆる「岩韻」です。
 その「岩韻」を生み出したのは武夷岩茶が成長している武夷山です。
 武夷岩茶の茶樹が成長する武夷山は、山間に渓流があり、岩壁から泉水が垂れ流しています。また、一年中雨量が豊富で、山に雲霧が充満しています。霧が多い上、山谷に茶樹が成長しているため、日照時間が短いのです。
 武夷山の土壌も酸性岩石が風化した、酸度がちょうど良い紅色砂土なので、土質がさらさらです。山には草木が多いため、その土壌には腐食含有量も豊富です。茶樹はその風化された砂岩の土壌が溜まりやすい岩の窪みや山の谷間で成長することが多い。
 以上で紹介している環境は、武夷茶樹の成長に良い条件を与えています。
 これで武夷岩茶の成長環境を少し想像できるようになりましたか?皆さんの想像にちょっとだけ現実感を与えましょう。
 この下に張っている写真は、私が2回にわたり、武夷山の茶区に勉強や見学に行った時に現地で取った写真です。
 因みに武夷山は、ユネスコにより世界の自然と文化遺産に指定された有名な観光地です。お茶見学の旅も兼ねての観光はとても楽しい事です。本当に感動されました。
 最後に張った写真は風景写真です。

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中級評茶員試験講座:試験方法及び採点配分について

 中級評茶員資格試験は筆記試験と実技試験からなり、それぞれの試験方法及び採点配分は以下の通りです。
1.筆記試験 (100点、限定時間100分)
(1)判断問題 (20問、40点)
(2)選択問題 (60問、60点)

2.実技試験 (100点、限定時間合計78分)
(1)操作 (20点、限定時間20分)
   茶缶開けから片付けまでの全過程。
(2)茶類判別 (20問、30点、限定時間凡そ8分)
茶葉を見て、茶の名称を記入する。
(3)品質比較 (50点、限定時間50分)
違う等級の茶の品質を比較する。
操作からコメント記入まで行う。